学習塾を運営していると、年間を通じて不登校になった生徒さん・その保護者さんからの学習の相談、そしてそれまで不登校では無かった生徒さんが、不登校になりその相談を受けるケースは少なくありません。
今年も年始から何件かあり、ご対応させて頂きました。
不登校に関するニュースはここ最近毎日のようにありますが、最新のデータでは20人に1人、つまり5%の生徒さんが不登校になっています。
小・中学校の不登校、過去最多24万人超 : コロナ禍で生活の乱れ、交友関係築けず
https://www.nippon.com/ja/japan-data/h01510/
不登校と言っても状態は様々で、完全に不登校もあれば、1週間のうち半日〜数日とランダムな場合もあります。
不登校のタイミングや原因も様々ですよね。
不登校のタイミングとしては4つあり、
①前駆期
②進行期
③混乱期
④回復期
に分けられます。
①の前駆期のタイミングで気づけてちょっとした不登校で防げたケースもあれば、②の進行が思ったよりも進んでおり、完全に不登校になってしまった・・など。
どのタイミングで親や周囲が気づくか、そのタイミングでどのように原因を分析し、対策を打つか・・。
起因する原因も色々あります。
①母子分離不安(低学年に多い)
②情緒・体調不安
③無気力
④人間関係
⑤神経症
⑥発達障害・学習障害
など。
ここ最近は、人間関係は問題無いけど、コロナ禍で生活習慣が乱れ、朝起きられないというケースも増えてきました。自律神経失調症や起立性調節障害という診断も多いですね。
タイミングや原因が様々組み合わされるので、保護者さんが気づいた時点で、すぐに専門家に相談をするのが良いと思います。
まずは学校の先生だとは思いますが、20人に1人が不登校の現状では、学校側も多くの不登校の生徒さんを対応しています。
どうしても1人ひとりへの細かい対応が出来ない場合もありますので、もし学校に相談してもピンと来ない場合は、教育センターや市の子育て相談窓口、NPO団体など幅広く相談先は視野に入れて頂くのが良いでしょう。
生徒さん自身が話を聞いてもらう先を確保しておくことも大事です。国や都が専門のフリーダイヤルをたくさん用意しています。吐き出すことで楽になる場合もあります。
学習面では我々個別学習塾であれば、お子さんの学習のつまずきの期間や内容に合わせた学習が出来ます。
不登校になったことは残念かもしれませんが、あまり後ろ向きに捉えず、そこからどのような対策・経験が出来るかが大事と考えたほうが良いのでは無いでしょうか。
もちろん学校で経験出来る学習や体験・人間関係は成長に大事ですが、まずは心や身体が健康であることが第一ですよね。
特に人間関係が起因であれば、学校を変えることも出来ますし、自分自身は人に嫌なことを言ったりしない人間になると強く思って頂ければ前向きな行動です。
学校にいかないことを「逃げ」「甘え」と表現する人もいますが、それは当事者になってみないとわからないことです。
私自身も二度ほど学校が嫌になったことがあります。小学校6年生の時に、私立中学受験をすることに担任の先生や同級生から嫌味をたくさん言われました。当時は受験に否定的な先生も少なからずいたんですね。他の生徒全員の前で、出席確認を飛ばされ、「私立中学校に行って何になる。生意気。」と堂々と言われました(笑)。
しかし、その時は母親が見方になってくれ、不登校にはなりませんでした。色々な価値観の人間がいるから、嫌なことを言う人は無視しておけば良いと。
中学1年生の時は、これも同級生から嫌味を言われて嫌になることがありましたが、母親の言うことを思い出し、相手にしないことにしました。
味方になってくれる友達がいたことも大変助かりましたね・・。
とにかく、起こってしまったことは仕方ありません。すべての事象を防ぐことは不可能です。
そこから、どういう対策・経験が出来るかが大事だと思います。あとは、保護者さん自身の健康や心も大事です。保護者さん自身が体調を崩されるケースも少なくありません。周囲に相談先や協力してくれる体制を築くことが大事と思います。