台風14 号からダムの役割を考える [代表:宮谷]
日本列島を横断した台風14号ですが、現在は日本列島を通り過ぎ、太平洋側で温帯低気圧に変わりました。
温帯低気圧というのは、温かい空気を含んだ台風が北上することで、冷たい空気を含むようになり、気圧が低くなり勢いが衰えることを指します。
気圧が下がったことで、私は腰痛が軽くなりました。気圧で偏頭痛が出ていた人もいますよね。天気痛と言います。
また、関東はそれほど大きな被害はありませんでしたが、九州地方で土砂崩れが起こっているなど、被害の復旧が待たれます。
しかし、水が引くまで(水分がある程度なくなるまで)すぐに復旧工事!というわけにもいかないので、しばらく該当地域の住民の方はご苦労されることでしょう。また、亡くなられた方が2名ということで、心からお悔やみ申し上げます。
さて、台風のニュースを見ていると、「ダムの緊急放流」という内容がありました。
異常気象により「◯◯年に一度の大雨」が毎年のように発生しています。
気象庁が発表している年間雨量の推移グラフを見ると、2010年以降「多雨季」になっているとのことです。
ダムの役割は「水を貯水し、雨が少ないときに備える」ということが主のイメージですが、実は大雨が振ったときに下流式の洪水の氾濫防止の役割のほうが大きいのです。下記の新潟県のサイトがわかりやすくまとめてくれています。
しかし、これほど毎年のように大雨が続くと、ダムの貯水も限界に来ており、ギリギリの運用をしている地域も多いようです。
下記は少し前の国土交通省の資料ですが、これを読むとダムの必要性を感じます。
一方でダムの新設は環境問題からも少なくなってきています。新設出来るエリアも限られていますからね。
よって新設では無く、既存のダムを再開発して容量を増やしているようですね。
また、これから昭和期に建設したダムの老朽化がますます進むでしょうが、一方で少子高齢化でダム建築費用を賄うだけの税収が無くなってきます。
そういう意味でも日本の少子高齢化対策・経済対策、そして自然環境対策は喫緊の課題であることが分かります。
全ての社会現象は繋がっています。学校で地理を始めとした社会を学ぶところはこういった意義があります。