コロナ下の授業「難しすぎる」5割 小中高校生調査 【代表:宮谷】
コロナ下の授業「難しすぎる」5割 小中高校生調査
日本大文理学部の高橋智教授、金沢大の田部絢子准教授(ともに教育学)らのグループが調査した興味深いデータが記事になっていました。
これは、学習塾を運営している我々も「生徒さんがそう感じているのだろうなあ」と実感するところです。
というよりも、そもそも今の学習指導要領の中身からすると当然かなと思います。
例えば、算数・数学でいうと「志向力を問われる問題」が中心になっています。簡単に言うと、計算問題よりも文章題や図表を使う問題が多いということです。計算問題自体も、単純な計算よりも公式を用いる問題が増えています。
文章を読み取る語彙力、図表を読み取る思考力、それらを複数組み合わせる応用力が必要とされていますので、学校の先生の説明をさっと聞いて理解出来る生徒は少数でしょう。理解出来る生徒は実力が突出しているか、事前に「先取り学習」している生徒のどちらかです。
また学習範囲や単元自体も増えているので、学校の先生も授業を急がざるを得ません。そのような状況はすでに2011年の学習指導要領変更から始まっており、昨年の再変更でさらに顕著になったと言えるでしょう。
さらにこのコロナ渦で授業の中断や変更、さらにオンライン授業の実施で傾向が顕著になったものと思われます。オンライン授業は致し方ない面がありますが、我々を含めた個別指導や個別学習塾で行っているオンライン授業と、学校で行っているオンライン授業は全く別物です。
基本的に学校のオンライン授業は、一人ひとりの理解状況をフォローする訳では無いし、演習トレーニングなどは無いので、理解が薄い生徒さんにとってはとてもつらいものになっていると思います。理解が薄い生徒さんほど、質問をするのも苦手な傾向にありますからね・・。コロナ渦が続くほど、この悪循環の傾向は強まるでしょう。
ということでコロナ渦がしばらく続く状況でいうと「先取り学習をしておく」しか解決策は無いと思います。遅れを取った生徒さんは、「さかのぼり学習で取り戻す」しかありません。傷が浅いうちに対策して下さい。