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体験学習に来られた生徒さん・保護者さんには必ずお伝えしているのですが、現在の小学校・中学校の各教科書のボリュームはかなり多いです。
2012年の教科書改定で、各教科30%前後ボリュームが増えており、一方で学校の授業時間はほとんど変わっていないので、当然ながら学校の授業は「効率的」にやっていかなければなりません。「効率的」というのは、要は短時間で多くのことを伝えないといけないので、言い方は悪いですが「説明が速い」「ポイントしか説明しない」「結果、分からない生徒は置いてきぼり」という状況になります。
この結果、多くの生徒が学校の授業についていけなくなり成績が下がります。成績が下がるだけでなく、諦めから学習を放棄するようになります。特に、数学(算数)・英語のような積み上げが必要な学習は、放棄してしまうとその取り戻しには大変時間が掛かります。
3月1日に開校した町田木曽教室にも、この「学習を放棄」した生徒さんが少なからずご入塾されています。3月1日の開校で、現在まで1ヶ月半の授業を行っていますが、特に英語については、その復習に「やはり時間が掛かるな」という印象を持っています。
どういった点で「時間が掛かるな」と感じでいるかと申し上げると、英語の基本的な文法や単語を理解していないことはもちろんのこと、日本語としての語彙力に不足があり、解説の内容をスムーズに解釈出来ない点です。
例えば、英語の主語には「単数」と「複数」の区別を付けなければいけませんが、「単数」「複数」という言葉が分からない・・。他にも、「動詞」が「現在形」なのか「過去形」なのか日本語の文章を読んでも区分が付かない・・という状態です。
こういった状態になっている生徒さんは、そもそも英語以前に小学校の国語を苦手としており、根本は深いところにあります。ではどうすれば解消するのか?一つひとつの言葉の意味や解釈を説明していくしかありません。
先週・今週もとある中学3年生の男子生徒さんに、彼がなるべく分かる言葉で「単数・複数」や「現在・過去」の違いを説明しました。セルモは毎回前回学習した範囲の確認テストから授業が始まるのですが、その生徒さんは「単数・複数」「現在・過去」の違いについて理解するのに、まずは日本語の語彙の説明 → 英語の文法の説明 → 中学1年生の英作文の演習 → やはり語彙が理解出来ない → もう一度説明をやり直し という風に、同じ内容を3〜4回説明して、ようやく少しずつ理解してきたという状況です。
指導の原則に沿うならば、小学校に戻り「国語」の勉強をやり直さなければいけません。しかし中学3年生で定期テストも迫っている中、指導内容の取捨選択が求められます。通塾時間や回数も限られますので、ここで何をどうするか意思決定していくことが我々講師陣の中で最も重要なことになります。
経験上、生徒さんが理解するまでに、相当丁寧なステップを踏んだとしても、時間が掛かることは最初から理解しています。しかしながら、やはり現実的には「時間が掛かるな?」と感じるのも事実です。我々以上に、生徒さん自身が「自分はなぜ理解できないのだろう?」と思っているはずです。
今まで残念ながら主体的に学べていなかった内容ですので、解釈し理解が定着するまでに当然時間が掛かります。我々も、その生徒の気持ちを理解し、丁寧に繰り返していくしかありません。
今日も授業スケジュールを見て、「この生徒には再度丁寧に説明してあげる必要があるな?」というようなことを思いながら、授業準備をしていました。