中学生英語の難化に準備出来ていますか? [代表:宮谷]
英語を極端に苦手にする生徒さんが、2021年以降激増しています。
ここ最近体験に来られる中学生の多くが、基本的な文法ルールを理解出来ていない課題があります。
以前は数学を苦手とする生徒さんが10人いれば、英語は5-6人という感じでしたが、ここ最近は8-9人が苦手という感じです。なぜそこまで増えてきたのでしょうか?
2021年は中学校の指導要領改訂(=教科書改訂)が行われましたが、この新指導要領では以下のような変更がありました。
・四技能(読む・書く・聞く・話す)の中で、聞く・話すを強化するためオールイングリッシュによる授業
・高校文法の中学校前倒し(仮定法など)、中学校文法の学年前倒し(過去形が1年生へ、受動態が2年生へなど)
・英単語数が約1.4倍に(1,800から2,500語)
一番の課題は多くの生徒さんに「文法知識」が備わっていないことです。
be動詞・一般動詞や冠詞・名詞・形容詞など、従来中学1年生の4月に習う内容が、中学校の学校授業では「小学校で習った」こととなっており、文法ルールの説明は省略されます。
では一方、小学校の英語ではこれらの説明が具体的になされているかというと、これは「先生による。」という回答になります。
生徒たちに聞く限りでは、基本的な文法ルールや日本語と英語の変換ルールなどを説明している小学校は少数です。
つまり、小学校でも中学校でも説明が無いので、よく分からないまま進学してしまっているということになります。
日本語と英語はそもそも成り立ちが全く異なる言語で、ルールが異なるだけでなく、音程も真反対の言語です。
英語に近い言語の国と違い、日本人は英語を覚えづらい環境にいるのです。だからこそ、体系的に・意識的に学習していく必要があります。
さて、現状この学習指導要領の変更は失敗と言われていますが、まだ次の指導要領が実施されるまで5年あります。
実は2025年4月から中学校の英語の教科書が変更されます。
光村図書のHere We Go!から、三省堂のNEW CROWNになります。今までの教科書よりも、より実践的な内容になります。
次の画像はNEW CROWN 1年生の一番最初のページになりますが、
What subject do you like?(あなたの好きな科目は何ですか?)
I like English. How about you?(私は英語が好きです。 貴方はどうですか?)
まず、疑問詞のWhat その後のlikeは一般動詞です。
つまり、疑問詞を使った一般動詞の疑問文について知っておく必要があります。
小学校の英語の教科書でも出てきた表現ですが、果たして生徒さんは覚えているでしょうか?
How about you?は、Howを使った頻出会話表現の一つですが、こちらも小学校の教科書に掲載されています。
その時に、きちんと表現の意味や文法ルールについて理解出来ていれば問題ないのですが、そうでなければ中学校の授業はオールイングリッシュなので、聞き取るのが精一杯で、意味の把握までは難しいと思います。
さらにページの下には、他の好きな教科を答えないといけません。
数学や理科・社会は、何という単語なのか?小学生英単語で出題がありましたが、スペルも含めて覚えているでしょうか?
相当な準備をしておく必要がおわかり頂けたかと思います。
現、小学4年生以上の生徒さんは、これらの内容を踏まえて中学校進学前までに準備をしておきましょう。