算数・数学の文章題と、子供達の経験・体験との乖離 [代表:宮谷] いま、塾関係者の間で悩みになっているのが、算数や数学の文章題の文面と、実際の生徒たちの生活の経験や体験が乖離していることです。 例えば、算数の問題で「100円のチョコレート2個と50円の飴4個を買った場合、500円を出したらお釣りはいくらか。」という問題があるとします。 この問題を解く時に問題になっているのが、 ①自分でお金を持っていき、お釣りを貰う買い物をしたことがない。 ②現金を扱った経験が極めて少なく、お釣りという概念が分からない。 子供がひとりで行動する危険性からお使いの機会が減ったこと、 また電子マネーの普及で中学生くらいになると現金を持っておらず、すべて電子マネーで買い物している子供が増えたこと、などが関係していると思います。 他にもあります。 いま中学生の方程式の利用問題で、食塩水濃度の問題が出題されています。しかし、食塩水のイメージが付かない生徒が最近では極めて多くなりました。 以前だと小学校の理科の実験で食塩水や何かしらの溶液を作る実験を経験していましたが、ここ最近は時間が無いのか、「本当にやったことも見たことも無い。」という生徒が増えています。 やはり理科の実験は実際にやってみて、初めてイメージが湧きます。食塩水でも、水に食塩を混ぜて透明になる、濃度が高くなるとある一定の割合で解けなくなる・・、そういったイメージが分からないわけです。 問題の内容も時代と共に変化が必要ですが、教科書の作成は何年も前から作成するので、今・この瞬間を表しているわけではありません。 現状、そういった状況になっているので、塾で指導・説明する内容・範囲が、かなり根本的な話からとなっています。例えば、「食塩とはね・・。」みたいな段階から話すことも多くなってきました。 是非、各ご家庭でも経験や体験の機会を増やして下さい。 我が家も現金で支払うことが少なくなったので、子供にお金を渡して買い物をさせる機会が極めて少ないです。 意識してそういった機会を作らねばなりませんね。 カテゴリー: セルモの教室長BLOG 忠生教室 教室のこと 木曽教室 鶴川教室 2024.06.19