2020年問題はご存じですよね。
プログラミング教育や英語教育が小学校で必修化される動きです。
まずプログラミングについては、ITスキルを高めるとともに思考力を身につけることを目的としています。いま、ベンチャーやスタートアップと言われる「世の中を変革」する事業や企業において、このITスキルは欠かせないもので有り、また単に技能を有しているだけで無く、それを「世の中の変革」にどう結びつけていくか、思考力も必要となってきます。
また、英語についてもグローバル化が深化する中で、欠かせないスキルになっています。これら、これからの時代に必要とされるスキルを身につけて貰おうというのが国の狙いですが、果たしてその狙いは上手くいくでしょうか?
私の考えでは、おそらく「出来る人」と「出来ない人」の差がますます広がっていく、つまり「格差社会」がますます深刻化するのではないかと思っています。
なぜかと申し上げると、プログラミングも英語も、さらに基礎学習も身につけるとなると、よほどキャパシティがある生徒以外はなかなかやりこなせないと思えるからです。幼少期から計画的に身につけている生徒は良いと思いますが、いまの基礎学習でさえ授業時間が足りず非常に中途半端な状態で進学している子供達が大量にいる中で、そこにプラスで身につけることを増やすわけですから。
では、どうすれば良いか?と言うことですが、全員に画一的に教育を提供するのではなく、その生徒のキャパシティや思考性を見極めてカリキュラムが選択出来るようになれば良いと思います。算数・数学や国語など必修にしなければいけない科目もあると思いますが、自由度のある選択が必要でしょう。もちろん進めてみて、実際にその生徒に合わない場合は途中でコースの変更は出来るようにしてあげると、思い切ってチャレンジ出来るような気がします。
しかし、今のところそういった動きは無く「画一的な教育」で提供される予定になっています。そうなると、対応策としては早めに動き始める。特に基礎教育は、早めに対応して遅れが無いようにし、貯金を作っておくことが重要でしょう。ただ、あまりにもその貯金を意識しすぎると、子供にとって必要な遊びや読書の時間が取れず、子供自体が疲弊してしまう恐れもあります。
実際に、セルモに入塾した生徒でも1週間に1日も休みが無く小学校低学年なのに「疲弊」した生徒が過去にいました。どうなったかというと、塾も含めて全ての習い事を拒否してしまい、全部辞めることになってしまいました。物事にはバランスが必要ですので、子供自身の意志も尊重しうまくバランスが取れることが理想ですね。