セルモの教室長BLOG

Selmo Blog

とても大事な社会問題 [代表:宮谷]

本日も当教室のBlogをご覧いただき、誠にありがとうございます。


東京都町田市忠生・木曽の2教室で、デジタルAI学習システムを使い、生徒の学力向上を支援する学習塾「個別学習のセルモ」です。東京都立高校合格率97%超が自慢です。


さて、昨日流れてきた以下のニュースを見て「本当に難しい問題だな。」と感じました。

「抑えられなかった…もう育てられない」発達障害の小6長男暴行―子供3人抱える47歳シングルマザー逮捕

細かい状況は分かりませんが、シングルマザーのお母さんで発達障害を持つお子さんを含めて3人の子育て。いっぱいいっぱいだったのだと思います。通報した役場の職員も苦渋の決断だったのでしょう。過去に逮捕歴もある。


当教室でも年間を通じ、発達障害のご相談は途切れることがありません。発達障害と一言で言っても、学習に関する障害もあれば、多動性や注意欠陥の障害、またこのニュースにあるような感情やコミュニケーションの障害もあります。障害を一部持っているお子さんもいれば、すべての要素を持っているお子さんもいらっしゃり、対応も「絶対これで大丈夫」というものはありません。


しかし、アドバイスさせて頂いているのは、まずは冷静にしっかりと検査を受けることです。最近の検査では、ほぼ「WISC Ⅳ(4)」という検査ツールが用いられますが、とても正確にそのお子さんの障害を分析することが出来ます。

その検査結果から、どのような対応が良いか心理士の先生や医者と相談して下さい。場合によっては投薬が必要な場合もありますが、この数年で出てきたお薬は比較的副作用が少なく良い結果をもたらすものが増えてきた印象を持っています。


ただし、検査を受けるにしても「出来るだけ小学校入学前、入学後も低学年のうち」に行かれるのが良いでしょう。保護者さんが色々迷ったり、悩んでいる間に、お子さんの心理は成長し「なぜ自分は友達や他の人と違うのだろう?」と感じ始めます。失敗が重なり、周りの理解が無いと、どんどん自信がなくなり生きていくのが嫌になります。小学校高学年や中学生では、検査を拒むケースもよく聞いています。


この検査の課題としては、どこの検査機関もとても混んでいるということです。近隣では町田市教育センターで実施しておりますが、今年は2〜3ヶ月待ちの状態もありました。某有名大学病院は1年以上待つとのことです。いくつかの検査機関に問い合わせ、出来るだけ早く検査出来るところが良いでしょう。先延ばしだけは避けていただきたいと思います。

また学習面では、ストライクゾーンを追い求めすぎず、その生徒さんにあった目標設定をして下さい。日本の教育制度は、単一の仕組みしか無く、ストライクゾーンが狭いです。その生徒さんが得意なこと、苦手なことを見極め、苦手なこともあまり結果を追い求めすぎないことです。例えば、ノートを取るのが苦手(板書が苦手な生徒さんの障害をディスグラフィアと言います。)な生徒さんに無理やり書かせるのは、学習に逆効果の場合もあります。

当教室でも数学はからっきし駄目だけど、英語や国語には能力を発揮する・・というケースの生徒さんもいらっしゃいます。数学はほどほどに学習し、国語や英語に頑張ってもらったほうが、生徒さんもモチベーションがあがるでしょう。


当然進学先や将来の進路も、それを前提に考えていく必要があるでしょう。最近では町田市内では和光中学・高校のように、発達障害への理解を進めている学校もあります。私立高校への進学も最近では補助の仕組みが整ってきたので、進学しやすくなりました。


和光中学・高校のBlogから


もちろん当事者のお子さんをお持ちの保護者様からすると「そんな簡単なことでは無いんだよ!」というご意見もあるかと存じますが、まだまだ発達障害への認知・理解が薄い世の中です。当教室も完璧なサポートは出来ておりませんが、出来るだけ寄り添った対応が出来るよう、スタッフ一同常に考えながら業務に取り組んでまいります。

2020.01.16

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