セルモの教室長BLOG

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根気と覚悟が必要。

中学3年生の受験生は、現在二次方程式・二次関数を進めています。

比較的成績の良い生徒にとっては、しっかり取り組んだ2年生の連立方程式・一次関数の発展となりますので、比較的コツを掴むのは早くスイスイと進んでいます。

一方で中学3年生から「勉強が苦手な状態」で入塾した生徒は、1年生の一次方程式もままならない状態で入塾したものですから、まずはそこから復習に取り組まなければならず二次方程式・二次関数はいつになったら取り組めるのやら・・という感じです。どこかで強制的に補習でも設けない限り、二学期のテストに間に合いません。一次方程式の復習からだったらまだ良い方で、XやYの文字式自体が理解出来ていない場合も少なくなく、その場合は小学校から取り組みなおし・・のケースもあります。

現在の中学校の学習は見事なくらい「繋がり」で単元が構成されており、突然中3の単元から解けるようになる・・と言うことは無いのです。

では理解出来ていないのは仕方ない。小学6年生からでも中1からでも復習させて下さい!と保護者様もご納得されるとします。しかしながら、そう簡単に事は進みません。復習すると、たいていの生徒に次の2つの課題が出てくるのです。

まず一つ目に、分数と小数の計算が不正確な課題です。方程式や関数を解こうと思うと、分数も小数も「理解していて当たり前」で無いと困るのですが、分数の通分が出来なかったり、小数を分数に変換することが出来ない・・という症状が頻発します。困ったものです。そうすると、小数と分数の計算自体をやり直さなければならず、これで1〜2ヶ月費やすことになります。

次に、数学が苦手な生徒の特徴として「おおざっぱ」な特徴を持っているという課題です。「おおざっぱ」だと、説明がおおざっぱ(笑)ですので、もう少し詳しく説明すると要は途中式を省略して暗算してしまうと言うことです。だから生徒の式を見ても、どこをどう計算したらその式になっているのか指導する側もよく分からないのです。

その生徒オリジナルの公式(笑)が用いられているケースもあり(当然その公式は世の中に存在しません。)、その間違いを修正するのも非常に苦労します。「それは考え方や進め方が間違えているよ。そういう計算は出来ないから、この正しい解き方で覚えましょう。」と理由を含めてきちんと伝えても、何年間もその間違えたオリジナルの公式を使ってきた生徒からすると、簡単に取り下げてくれず、何度指導しても公式を使い続けます。思い込みというのは怖いものです。

やっかいなのは、たまたまそのオリジナルの公式でも「答えがあっている」ケースもあり、生徒からすると「ちょっとは出来ている」という思いになるようです。ちょっとは合っているかも知れませんが、それはたまたまであり、たいていの問題は間違えているにも関わらずです。保護者様の感覚からすると不思議に思われるかも知れませんが、勉強が苦手な生徒さんには良くある風景です。

途中で飛ばしてしまうことも、きちんと見本を見せて手順を一から順を追って説明したとしても、それらの生徒達は、手順を守ることを嫌う傾向にあり、どうしても自分が好む段落の式しか書かないのです。たいてい嫌って飛ばしてしまう段落(頭の中で解いている)でミスが起こっており、ここを丁寧に進めないと正解も見えてきません。

このように、一つ苦手な箇所を復習するにもいくつもの壁・山があり、それらを乗り越えていくのは並大抵ではありません。しかし、特に特別な方法などは無く、一つひとつ課題を潰し混んでいくしか有りません。持久戦というか、根気がいる闘いです(笑)。いかに根気強く生徒と対峙していくか・・、喧嘩するわけではありませんが長期戦でフォローしていく覚悟が必要です。

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2016.07.29

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